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2014.11.18

サザエさんのOPパターンが40年間続く理由 〜トリビア的観点から考える〜

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国民的人気アニメ『サザエさん』。ストーリーもさることながら、観光地が

紹介されるオープニングに釘付けになる方も多いのではないでしょうか。

今ではお決まりとなった観光地訪問パターンですが、実は40年も前から続い

ているそうです。

 

サザエさんのテレビアニメ放映が始まったのが1969年(45年前)ですから、

当初の5年間を除いて、長らく同パターンで放映してきたといえます。ここに

は何か理由があるのではないかと思い、様々なトリビア的観点から40年間続く

理由を考えてみました。

きっかけはエンディングで訪れた京都

サザエさんがオープニングで最初に訪れたのは「石川県」ですが、実はそれ

以前にエンディングで京都を訪れていたそうです。これが大変好評だったため、

オープニングでパターン化されたというわけです。

 

アニメの放映が始まった1970年代前半は、旧国鉄の「ディスカバー・ジャパン」

のキャンペーンにより若い女性を中心に国内旅行ブームが起こった年でもあります。

その影響もあり、興味をもつ人々が増えたのではないかと言われています。

1都道府県の紹介タームは半年間

オープニングにおける1都道府県の掲載期間は半年だそうです。その中で、季節や

話題性に合わせて3ヵ月ごとに内容を変更しています。実際に30個ほどサザエさんの

オープニングを見てみたところ、同じ県内でも季節や話題性に合わせた場所をピック

アップしていました。

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あまりの人気に、今では広告枠となった

この観光地訪問があまりに好評だったため、各地方から紹介の要望が多発したそう

です。それを受けて、2000年からは紹介を希望する県や自治体から協力費を得てい

るといいます。

広告費用は通常のTVCMの10分の1以下!

およそ1分間のオープニングにかかる紹介費用は、半年間で600万〜900万円。

一見高いように見えますが、日曜日の同時間帯に60秒間のCMを半年間流した場合、

最低でも9600万円はかかるそうです。10分の1以下の値段で絶大な効果も見込める

とすれば、かなり安いと思います。

観光客が増えた証拠は存在した

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【東京都ver.が紹介された2010年の観光客数が増加】

2010年に紹介された「東京都」を例に、オープニング放映前後の観光客数の比較を

紹介したいと思います。 

下の表「東京都観光客入れ込み客実数」から、オープニングで紹介された2010年に、

東京都への観光客が増加していることが分かります。

 

※東京都観光客入れ込み客実数

No.1素材-表1

更に、同オープニングで紹介された「国立新美術館」の来場客数も飛躍的に増加

しています。

 

※国立新美術館来場者

No.1素材-表2

(引用元:http://kankogakkaiwaseda.web.fc2.com/pdf/sazaesan.pdf)

ただ紹介するだけでなく、旅先で楽しむサザエさんの姿や、“その場所の良さ”が最も伝わるアングルで紹介するなど、様々なこだわりも見られました。こうした視聴者を飽きさせない様々な工夫を見てみると、サザエさんのオープニングパターンが40年間続いているのも納得できますね。